勉強のやる気が出ない子供…どんな風に接したらいい?
学生の本分は勉強である、とよく言いますが、
「勉強」「宿題」と聞くとどうしても
「めんどくさい」「やりたくない」と
ネガティブなワードが頭をよぎります。
大人になって、「もっと勉強しとけばよかった」
と思う人はどんなに多いことか、
と思いますが、実際子供のころに
それを言われてもなかなかピンとこないもの。
つい躍起になってしまい、お子様を余計に
勉強から遠ざけてしまっていませんか?
子どものやる気スイッチを
上手に押してあげて、
無理なく勉強させるには、
どのようにすればいいのでしょうか。
こんなときに勉強のやる気が出る!子供の本音
一体子供のやる気スイッチは
どこにあるんだ!というのは
全国の親たちみんなの疑問。
子どもが「よし、勉強しよう!」
となるのはどんなときなのでしょうか?
面白い、知りたいと思ったとき
勉強をしたくないと思う
理由の多くを占めているのが、
「面白くない」「つまらない」
と思っているからです。
逆に、スポーツや部活に対して熱心なのは、
本人がそれを「面白い」と思っているから。
例えばある人は、一時期
大河ドラマにハマって毎週TVに
かじりついていたことがありました。
その時期の日本史の授業は
とても面白く感じ、熱心に
勉強したと言います。
「過去の偉人」でしかなかった
歴史上の人物が、自分の中で
命をもって動き出したのです。
何かふとしたきっかけで、
「あれ、これ面白いかもしれない」
と思うと、もっと知りたいと思うようになり、
自然とやる気が出るもの。
勉強というざっくりとした意識から、
身近なものに関連性を見出すことで、
興味を持って積極的に取り込めるのです。
自分にもできると感じたとき
そもそも、勉強が嫌いなのはなんでだろう、
と考えてみると、そこには
「難しい」「自分にはできない」
という思いがあります。
逆に言えば、「自分にもできるんだ」
という自己肯定感や自信があれば、
だんだんと嫌いという気持ちは
薄れていくもの。
難しくて解けないと思っていた
問題が解けたときや、少し頑張った
小テストで満点を取れた時など、
小さなことでも自分の力で
達成できたとき、
それは自信につながります。
もしかしたら出来るかもしれない、
と思うことがモチベーションとなって、
継続してやる気を持ち続けることができます。
目標があるとき
これは子供の勉強だけではなく
大人にも言えることですが、
達成すべき目標があると、
否が応でもやる気になりますよね。
1つは「これを達成したらご褒美をもらえる」
というように、何か見返りのある場合。
テストで何点以上取ったら○○が買ってもらえる
というように、具体的な達成目標があると
子供は単純に頑張ります。
しかし、それはあくまで一時的なやる気で、
長続きしないことが多いです。
それに対して「○○高校に行きたい」や、
「○○になりたい」など、
何の見返りもなく自らの意志でとらえた目標は、
長期的なやる気につながります。
夢や目標を持つことは、
勉強だけでなく様々なこと対して
やる気を出す非常に
大事なきっかけとなるのです。
勉強のやる気を引き出す!親の接し方の正解不正解
そうはいっても、子供はいつ
スイッチが入るか分かりません。
気長に待ちたくても、親としては
やる気を引き出して
あげたくなるものだと思いますが、
言い方によっては逆に
やる気を削いでしまうことも…
そこで、子供に接するとき
こんな言動はNG!という
例をまとめてみました。
命令口調(勉強しなさい)
きっとみんな一番
言いがちなのがこの言葉。
「今やろうと思っていたのに!」
という返し言葉にも
聞き覚えがありませんか?
勉強に力を入れる時期は、
大体の子供が反抗期真っ盛りなので、
やれと言われると
やりたくなくなってしまうものです。
子どもには子供のペースがあって、
本人にしかわからないものなのです。
親の一声でそのペースを乱されると、
否定されたような気分になってしまい、
理不尽に「勉強させられている」
という意識になってしまいます。
子どもはなんだかんだ言っても、
勉強するべきであることは
自分でもわかっています。
それでも遊びたかったり、
本が読みたかったり、
自分の中で「やりたいこと」と
「やるべきこと」をすぐに
切り替えられずにいるだけです。
もし声をかけるのであれば、
「勉強はいつするの?」などと問いかけて、
自発的に勉強する時間を考えさせて
あげるようにするのがいいでしょう。
問いかけることで、自らの意志で
勉強時間を作る意識となり、
強要されている=いやなこと、
という意識が薄くなります。
他人と比較する(○○くんはやっているのに)
隣の芝は青く見える、
とはよく言ったものですが、
誰だって身近な人は一緒にいる
時間が長い分ダメなところも
たくさん見えてしまいます。
なので、どうしても他人の方が
優れて見えてしまうものです。
自分の子供となればなおのこと。
でも、他の人と比べて何になるのでしょう。
なにより、比べられた子供の悔しさと
悲しさを考えてみましょう。
誰にだって得意不得意はあるし、
いいところもあれば
だめなところもあります。
他の人と比べる前に、
その子自身のいいところを
しっかり認めてあげてください。
勉強は出来なくても
スポーツは得意かもしれないし、
数学が苦手でも
英語は得意かもしれない。
ちゃんとお子様自信を
見てあげることで、
安心感を持つことができます。
比較するのなら、他人ではなく
お子様自身の中で比較してみましょう。
前はよかったけど今回は悪かった、という場合、
本人の中での比較はとても建設的で、
「今回はこうだったから次はこうしてみよう」
と具体的な解決法が出てきます。
ペナルティを与える(しなかったら○○)
「今回のテストで何点以下
取ったらお小遣いなしだからね!」
という文言を使えば、
必死に勉強するお子様もいるでしょう。
一見うまくやる気をコントロール
しているかのように見えますが継続が難しく、
根本的に強制されることになるので、
勉強=嫌なこと、という意識になってしまいます。
恐怖心で自発的に勉強を
するようにはなりません。
やっていないと怒られるから、
といって机に向ってはいても、
形式的にこなすだけ、ただやっているだけ、
では結果にはつながらないのです。
うまくいったらご褒美がもらえる、
という方法についても
同じことが言えますが
がんばったらご褒美が付いてきた、
という結果論はうまく作用します。
成績が上がったらお母さんが喜んでくれた、
というのもこのパターンですね。
ご褒美があるから頑張る、のではなく、
がんばったらご褒美がもらえた、
ということは、自分自身の
モチベーションにつながり、
また次も頑張ろう、と自発的に思うのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
教育というのは難しいものですが、
強制することで一時的にうまくいっても、
それを継続させることは親にとっても
お子様にとっても難しいことです。
何か自発的に知りたい、やりたい、
と思えるように誘導してあげること、
そのためにもお子様をしっかり見て、
認めてあげることが大事なのではないでしょうか。
きちんとコミュニケーションをとって、
お互い無理なく、勉強がはかどる
環境づくりをしてみてくださいね。